このページの要点
- 出品者の区分は登録時に選ばせ、事業者には表示欄の入力を必須にする。実態から見直せる権限も規約に置く。
- 特定商取引法の表示義務を負うのは販売業者に当たる出品者であり、運営者は表示の場所と項目を用意し、表示がないときの措置を決める。
- 中古品では、出品者の古物営業の許可と、運営者の古物競りあっせん業は別の問題として立つ。
- 古物競りあっせん業は政令の競りの機能の有無で見る。当たる場合は届出・相手方の確認・盗品等の申告・記録が関わる。
結論:区分は登録時に確かめ、表示欄は運営者が用意し、中古品は出品者の側と運営者の側を分けて考える
利用者どうしが取引する場には、自分の不用品を売る個人と、仕入れた商品を継続して売る事業者が同じ画面に並びます。運営者にとって、この二つは「売る人」として同じに見えますが、法律の面では扱いがまるで違います。特定商取引法の通信販売の表示義務、返品の特約の表示、消費者契約法の適用、中古品を扱うときの古物営業法の許可は、出品者が事業者か個人かで結論が変わります。しかも、その表示や許可の義務を負うのは主として出品者であって、運営者ではありません。運営者に求められるのは、出品者の区分を把握する仕組みと、表示を出させる場所を用意すること、そして中古品の取引を仲立ちする自分自身の立場を条文に当てはめて見分けることです。
このページでは、出品者を個人と事業者に分ける考え方、表示欄の設計、表示が出ない出品者への対応、中古品を扱うときの古物営業法(出品者の許可と運営者の古物競りあっせん業)を順に整理します。個々の出品者がどちらに当たるかを断定することや、届出の要否を個別に判断することはせず、条文と所管官庁の資料で確認すべき点を明らかにする形で説明します。
- 出品者の区分(個人/事業者)は、登録時に本人に選ばせ、事業者を選んだ出品者には表示欄の入力を必須にする。
- 区分は自己申告だけで固定せず、出品の点数・頻度・商品の性質から見て事業者と見られる出品者について、区分の見直しや表示の請求ができる権限を規約に置く。
- 特定商取引法の表示を出すのは出品者であり、運営者は表示欄を用意し、表示がないときの措置(請求・出品停止)を定める。
- 中古品の取引では、出品者の側に古物営業法の許可が要るかという問題と、運営者の側に「古物競りあっせん業」に当たるかという問題が別々に立つ。
- 古物競りあっせん業に当たるかは、政令が定める競りの方法の機能の有無で見る。当たる場合は、届出、相手方の確認、盗品等の申告、記録、競りの中止命令への対応が関わる。
書類全体の中でこの論点がどこに位置するかはサービス全体の地図のページで、出品者向けの規約を条の単位で組み立てる方法は出品者規約のページで扱います。このページでは、区分と表示欄、そして古物営業法の位置づけに絞ります。
個人か事業者かで、何が変わるのか
まず、区分によって変わる論点を一覧にします。ここでいう「事業者」は、事業として又は事業のために取引をする者を指し、「個人」は、事業としてでなく取引をする個人を指します。消費者契約法の定義では、「消費者」は個人(事業として又は事業のために契約の当事者となる場合を除く)、「事業者」は法人その他の団体と、事業として又は事業のために契約の当事者となる場合の個人とされています(2条1項・2項)。同じ個人でも、取引の中身によってどちらにもなり得る点が、区分を難しくします。
出品者の区分によって変わる主な論点
| 論点 | 個人(事業としてでない) | 事業者(事業として) | 運営者の設計 |
|---|---|---|---|
| 通信販売の広告表示(特定商取引法11条) | 販売業者に当たらなければ、この表示義務の対象にならない | 販売価格・送料、代金の支払時期と方法、引渡時期、申込みの期間、申込みの撤回又は解除に関する事項、省令で定める事項を広告に表示する | 事業者に表示欄の入力を求め、購入前の画面に表示する場所を用意する |
| 誇大広告の禁止(同法12条) | 同上 | 商品の性能、撤回・解除に関する事項などについて、著しく事実に相違する表示や、実際より著しく優良・有利と誤認させる表示をしてはならない | 商品説明の正確性を出品者の義務にし、違反時の措置を段階で定める |
| 返品の特約の表示(同法15条の3) | 同上 | 広告に特約を表示していないと、購入者は商品の引渡しを受けた日から8日を経過するまで、申込みの撤回又は解除ができる | 返品の可否と条件を、出品者が入力する欄に設け、記載がない場合の扱いを決める |
| 消費者契約法の適用 | 購入者も個人なら、事業者がいないので適用は通常ない。ただし運営者と出品者の間は、出品者が消費者にあたり得る | 購入者が個人なら、出品者と購入者の契約は消費者契約になり得る | 運営者の規約は、個人の出品者との関係では消費者契約になり得る前提で、免責や違約金を設計する |
| 取引デジタルプラットフォーム消費者保護法 | 「販売業者等」に当たらず、同法の開示請求などの対象外 | 販売業者等として、同法3条1項3号の所在等の情報提供の求めや、5条の開示請求の対象になり得る | 登録時に氏名・住所などの特定に資する情報を取得し、保管する |
| 古物営業法の許可(出品者の側) | 自分で使った物を売るだけなら古物営業にあたらない(2条2項1号) | 古物を売買する営業として許可(3条)が必要になる場合がある | 中古品のカテゴリで許可番号の入力欄を設ける |
表の最後の列を見ると分かるように、運営者の仕事は、区分ごとに結論を出すことではなく、区分を知るための入口と、区分ごとに出させる情報の欄を整えることです。個人の出品者との関係では、運営者の側が事業者、出品者の側が消費者という構図になり得ます。運営者が出品者向けの規約に置く免責や違約金の条項は、出品者が個人のときは、消費者契約法8条(事業者の損害賠償責任を免除する条項の無効)や9条(違約金等の条項の無効)、10条(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)の対象になり得ます。出品者を「事業者」と決めつけて規約を書くと、この点で条項が無効と評価される危険が残ります。
「販売業者」に当たるかは、取引の実態で見る
特定商取引法は、通信販売の規制の対象を「販売業者」と「役務提供事業者」という言葉で定めています(2条2項)。条文は、この言葉を細かく定義していません。実務では、営利の意思を持って反復継続して販売しているかどうかという実態から判断され、消費者庁が、インターネット・オークションの出品者について「販売業者」に当たるかどうかの考え方をガイドラインで示しています。ガイドラインには、出品の点数や頻度、商品の種類、仕入れの有無など、判断の目安が挙げられています。具体的な目安の内容は、ガイドラインの原文で確認が必要です。
この判断を運営者が一件ずつ行うことは現実的ではありません。運営者が決めておくのは、判断の材料になる情報を集める仕組みです。たとえば次のような点を、登録時の申告と運用中の記録で把握できるようにします。
- 出品者自身が申告する区分(個人/事業者)と、事業者の場合の事業の内容。
- 出品の点数、出品の頻度、同じ商品の出品数、新品か中古品か、仕入れた物か自分で使った物か。
- 氏名又は名称、住所、電話番号、メールアドレスなど、出品者を特定できる情報。事業者の場合は、法人名や屋号と代表者名。
- 購入者からの苦情や、他の出品者からの通報で「事業者のように見える」と指摘された履歴。
取引デジタルプラットフォーム消費者保護法は、一定の機能を持つオンラインの場を提供する者に、取引の適正化と紛争の解決の促進のための措置を講じる努力義務を定めています。その中には、販売業者等に対し、必要に応じて、所在に関する情報その他の販売業者等の特定に資する情報の提供を求めることが含まれます(3条1項3号)。努力義務であっても、運営者が出品者の特定情報を持っていなければ、同法5条の開示請求(消費者が自己の債権を行使するため必要な場合に、販売業者等の氏名・住所などの開示を請求できる制度)に対応することもできません。登録時の情報取得は、区分の確認と同時に、この備えにもなります。
表示欄の設計:誰が、どこに、何を出すか
特定商取引法11条の表示を出す義務を負うのは、通信販売をする販売業者です。個人の出品者がこれに当たらないなら、表示義務もありません。事業者に当たる出品者には、表示をする義務があります。運営者がこの表示を代わりに書く必要はありませんが、出品者が表示を出せる場所と項目を用意しておかなければ、事業者の出品者は表示をしたくてもできず、購入者は誰から買うのかが分からないまま取引に入ります。
事業者の出品者に表示を出させる流れ(一般的な例)
- 登録出品者が個人か事業者かを選ぶ。事業者を選んだときは、氏名又は名称、住所、電話番号などの入力を求める
- 出品事業者は、販売価格と送料、代金の支払時期と方法、引渡時期、返品の可否と条件を、商品ごとの入力欄に入力する
- 表示購入手続の前の画面に、入力された表示事項を出品者の表示として並べる。運営者の表示と区別する
- 確認表示事項が欠けた出品は公開しない、又は欠けた項目を購入者に分かるように示す
- 更新出品者の住所や電話番号が変わったときは、出品者が更新する義務を負うことを規約に書く
表示事項のうち省令で定めるものの具体的な項目は、特定商取引法施行規則の条文で確認が必要です。事業者の名称・住所・電話番号などが含まれます。
表示の場所は、購入者が購入ボタンを押す前に自然に目に入る位置に置きます。規約本文の奥にある別ページへのリンクだけでは、広告の表示として足りるかの評価が分かれやすくなります。表示事項の一部を省略できる場合(請求により書面や電磁的記録を遅滞なく提供する旨を表示する場合)もありますが(11条ただし書)、その場合も、請求を受けたら遅滞なく提供する体制が必要です。この体制を出品者に任せるか、運営者が代行するかを、あらかじめ決めておきます。
条文例出品者の区分と表示に関する条項(書き方の例)
- 出品者は、登録の際に、自らが個人であるか事業者であるかを、事実のとおりに申告しなければならない。出品者は、申告の内容に変更があったときは、速やかに変更の手続をしなければならない。
- 当社は、出品の点数・頻度・商品の性質その他の事情から、出品者が事業として取引をしていると合理的に判断した場合には、出品者に対し、事業者としての区分への変更及び所定の表示事項の入力を求めることができる。
- 事業者である出品者は、特定商取引に関する法律その他の法令に基づき自ら表示すべき事項を、当社が用意する表示欄に、正確に、かつ最新の内容で入力しなければならない。
- 前項の表示が行われていない出品について、当社は、表示が整うまでの間、当該出品を非公開とし、又は出品者による新たな出品を制限することができる。
第2項と第4項は、運営者が措置を取れる根拠を置く条項です。区分の判断は運営者の「合理的な判断」とし、判断の根拠を後から説明できるように、材料を記録しておきます。
区分の判断を自己申告だけに頼る書き方の問題
実務でよく見られる規約には、出品者の区分を自己申告に頼り、事業者が個人として出品していても運営者は責任を負わないとだけ書くものがあります。申告が事実と違うことを出品者の責任とするのは自然ですが、そこで止まると、事業者の疑いが強い出品者を放置した状態が続き、購入者の苦情への対応や、取引デジタルプラットフォーム消費者保護法の努力義務の観点で説明がつきにくくなります。
書き方の例(一般的な例) 出品者の区分に関する規定
区分の決め方
理由申告だけで固定すると、実態が事業者の出品者を扱えない。見直しの権限を運営者に置く。
表示がないとき
理由免責だけでは、購入者が誰から買うか分からない状態が続く。措置を先に書く。
出品者への責任
理由「一切の法令」という包括的な書き方より、入力欄と取扱いの条件で具体化する方が運用しやすい。
中古品の取引と古物営業法:出品者の側と運営者の側
中古品を扱う場では、古物営業法が二つの面で関わります。一つは、出品者が古物を売買する営業として許可を要するかという面。もう一つは、運営者自身が「古物競りあっせん業」を営むことになるかという面です。この二つは、同じ法律の中でも別の条文で、別の人に義務がかかります。
まず、古物とは何かを確認します。古物営業法2条1項は、古物を「一度使用された物品」、使用されない物品で使用のために取引されたもの、これらに幾分の手入れをしたものとしています。新品でも、使用のために取引された物は古物に含まれ得ます。そのうえで、同条2項1号は、古物を売買し、交換し、又は委託を受けて売買し、交換する営業を古物営業の一つとしながら、古物を売却することのみを行うもの、又は自己が売却した物品を当該売却の相手方から買い受けることのみを行うものは除いています。つまり、自分が使った物を売るだけの個人は、通常、古物営業の許可を要しません。一方、仕入れた古物を売る、他人から委託を受けて売る、といった営業は、古物営業に当たり得て、公安委員会の許可を要します(3条)。
古物営業法の主な条文(運営者の側)
- 2条2項3号古物の売買をしようとする者のあつせんを、競りの方法(政令で定めるもの)により行う営業を「古物競りあつせん業」とする
- 古物営業法施行令3条競りの方法は、古物の売買をしようとする者の電子計算機と、その者から送信された古物に関する事項及び買受けの申出に係る金額を、自動公衆送信により公衆の閲覧に供して競りを行う機能を有する電子計算機とを、電気通信回線で接続した電子情報処理組織を使用する方法とされている
- 10条の2古物競りあつせん業者は、営業開始の日から2週間以内に、事務所の所在地を管轄する公安委員会に、氏名又は名称、事務所の名称と所在地、競りの方法その他の事項を記載した届出書を提出しなければならない
- 21条の2古物の売却をしようとする者からあつせんの申込みを受けようとするときは、その相手方の真偽を確認するための措置をとるよう努めなければならない
- 21条の3あつせんの相手方が売却しようとする古物について、盗品等の疑いがあると認めるときは、直ちに、警察官にその旨を申告しなければならない
- 21条の4古物の売買をしようとする者のあつせんを行つたときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、書面又は電磁的方法による記録の作成及び保存に努めなければならない
- 21条の5業務の実施の方法が、国家公安委員会が定める盗品等の売買の防止及び速やかな発見に資する方法の基準に適合することについて、公安委員会の認定を受けることができる
- 21条の7盗品等であると疑うに足りる相当な理由がある場合、警察本部長等は、当該古物競りあつせん業者に対し、当該古物に係る競りを中止することを命ずることができる
ここで注意したいのは、古物競りあつせん業の該当性を決めるのが、サービスの名前や「フリマ」という呼び方ではなく、政令が定める競りの機能の有無だという点です。施行令3条は、買受けの申出に係る金額を公衆の閲覧に供して競りを行う機能を挙げています。出品者が決めた価格で購入するだけの仕組み(固定価格での販売)がこの機能に当たるのか、値下げ交渉や「いいね」を使った価格調整などの機能が加わると当たるのかは、条文の文言だけでは判断しにくく、警察庁や公安委員会が公表している資料で確認が必要な点です。このページでは、当たる場合にどの条文が関わるかの整理にとどめ、個別のサービスが当たるかどうかの断定はしません。
また、届出(10条の2)と、相手方の真偽の確認(21条の2)、記録の作成保存(21条の4)は、条文上は努力義務や届出の義務であり、盗品等の疑いがあるときの警察官への申告(21条の3)は義務です。実務では、登録時の本人確認の情報と、出品・取引の記録を保存する仕組みを、規約とプライバシーに関する書類の利用目的に載せておくことが、これらの条文に対応する土台になります。
表示がない・区分に疑いのある出品者への対応
区分や表示に問題のある出品者が見つかったとき、運営者が取れる措置を、段階を分けて規約に書いておきます。いきなり全面的な利用停止を定めると、個人の出品者との関係で消費者契約法10条が問題になり、軽い問題にも重い措置を使うことになります。逆に、措置の根拠が曖昧だと、運営者が措置を取ったときに出品者から争われます。
区分・表示に問題があるときの段階(一般的な例)
- 確認出品の実態と申告の食い違いを記録し、出品者に区分と表示の状況について回答を求める
- 請求事業者としての区分への変更と、表示事項の入力を求め、期限を示す
- 一部制限期限までに整わないときは、新しい出品の制限や、表示のない出品の非公開を行う
- 停止虚偽の申告を繰り返す、請求に応じないなど、悪質なときは、利用の停止や契約の解除を行う
- 記録各段階の連絡、回答、措置の理由と日付を残し、後日の説明に使えるようにする
措置の理由を出品者に「開示しない」とだけ書く規定は、運用の実態では争いのもとになります。理由を示す範囲と、示さない場合の条件を分けて書きます。
古物の許可についても同様です。中古品のカテゴリで、出品者に許可番号の入力を求める設計にすれば、許可が必要な業態の出品者が許可を持たずに出品することを、入口で減らせます。許可番号の入力があっても、その真偽を運営者が調べる義務が条文上あるわけではありません。運営者の側で、入力された番号を公安委員会の公表情報と照合するのか、出品者の申告にとどめるのかは、規約でどちらかに決めて書いておきます。申告に頼ると書いた場合でも、盗品等の疑いがあるときの申告(21条の3)は別に必要であることを前提に、運用を組みます。
この措置に関わる禁止出品物の定め方は禁止出品物のページ、手数料や売上金の保留を措置と組み合わせる場合は手数料のページと代金の預かり方のページ、利用者の本人確認や年齢の確認は登録時の確認のページで扱います。
確かめておきたい問いと、起きがちなこと
確認の問いと理由区分と表示欄を設計するときの問い
出品者が個人か事業者かを、登録時に選ばせているか。
区分が分からないままでは、表示欄を出すべき相手が決まらない。事業者の疑いがある出品者への対応も、区分の申告があって初めて根拠を持つ。
事業者を選んだ出品者に、表示事項の入力を必須にしているか。
入力が任意だと、表示のない事業者の出品が並ぶ。必須にしたうえで、欠けた出品の扱いを決める。
購入前の画面に、出品者の表示を運営者の表示と区別して出しているか。
誰が売主か、誰が仲介か、購入者が見て分かる形になっているかが、トラブルのときに効いてくる。
中古品の取引を仲立ちする自分のサービスが、古物競りあつせん業に当たるかを、政令の競りの機能に当てはめて確認したか。
「固定価格だから当たらない」と決めつけず、実際の機能(価格交渉、買受けの申出の表示など)を一つずつ確認する必要がある。確認できなければ条文と警察庁の資料で確認が必要と整理する。
出品者の情報、出品の記録、盗品等の疑いがあるときの申告の手順を、社内で決めているか。
21条の3の申告は、疑いを認めたときに直ちに行う義務である。手順がないと、疑いに気づいた担当者が動けない。
起きがちなこと
- 区分を自己申告のまま放置し、事業者のように大量に出品する出品者に、表示欄が出ないまま取引が続く。
- 運営者の規約が出品者を「事業者」と前提して書かれ、個人の出品者との関係で免責や違約金の条項が無効と評価される。
- 中古品のカテゴリを広く開放したが、許可番号の入力欄を設けておらず、許可を要する業態の出品者を把握できない。
- 「固定価格のフリマだから古物競りあつせん業に当たらない」と考え、機能の追加(価格交渉、買受けの申出の表示など)のたびの再確認を怠る。
- 盗品等の疑いがある出品に気づいたが、申告の手順がなく、担当者が運営の判断だけで出品を削除して終わる。
よくあるご質問
個人の出品者には、特定商取引法の表示は不要ですか。
販売業者に当たらない個人であれば、通信販売の広告表示(11条)の義務の対象にならないのが原則です。ただし、販売業者に当たるかは、営利の意思を持って反復継続して販売しているかなど、取引の実態で判断されます。消費者庁がインターネット・オークションの出品者について判断の考え方を示しているため、目安の具体的な内容はガイドラインの原文で確認が必要です。
出品者を事業者と区分したのに、本人が個人だと言い張る場合はどうしますか。
規約に、出品の実態から運営者が合理的に判断して区分の変更を求められる条項を置き、請求の経緯と判断の材料を記録します。請求に応じない場合の措置(新規出品の制限、表示のない出品の非公開、悪質な場合の利用停止)を段階で定めておくと、争いになったときに根拠を示せます。
自分で使った不用品を売る個人にも、古物商の許可は必要ですか。
古物営業法2条2項1号は、古物を売却することのみを行うものを古物営業から除いています。自分で使った物を売るだけであれば、通常は古物営業にあたらず許可は要りません。仕入れて売る、他人から委託を受けて売るといった営業になると、3条の許可が問題になります。
固定価格での出品だけなら、運営者は古物競りあつせん業に当たりませんか。
当たるかどうかは、古物営業法2条2項3号と施行令3条が定める競りの方法の機能の有無で決まります。施行令3条は、買受けの申出に係る金額を公衆の閲覧に供して競りを行う機能を挙げています。固定価格の出品だけでなく、値下げの交渉や、購入の申出の金額の表示などの機能を持つ場合は、条文と警察庁・公安委員会の資料で確認が必要です。
出品者が入力した許可番号が正しいか、運営者は調べなければなりませんか。
出品者の許可番号の真偽の確認について、古物競りあつせん業者には、あつせんの申込みを受けようとするときに相手方の真偽を確認する措置をとる努力義務があります(21条の2)。実務では、申告に頼るのか、公安委員会の公表情報と照合するのかを規約と運用で決めて書いておきます。盗品等の疑いがあるときの警察官への申告(21条の3)は、別に必要です。
あわせて読みたいページ
本ページは一般的な情報提供です。個別のサービスへの当てはめは、取引の仕組みや利用者との合意の経緯によって異なることがあります。書き方の例として紹介している内容は、一般に見られる書き方を整理した例で、特定の事業者や案件を示すものではありません。条文は e-Gov法令検索(法令API)で確認しています。参考: e-Gov法令検索 / 消費者庁 / 金融庁 / 警察庁 / 経済産業省