登録時の年齢確認・本人確認・未成年者の利用・反社排除

登録の入口で何を確かめ、確かめられなかったときにどうするか。未成年者の取消権、「成年とみなす」条項の限界、本人確認の段階設計、反社会的勢力の排除条項と売上金の扱いを整理します。

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「同意があったとみなす」「成年と信じた場合は取り消せない」と書いても、取消権は規約で消せません。入口の確認と記録の整備が、実質的な備えになります。

このページの要点

  • 18歳未満の者との契約は、法定代理人の同意がなければ取り消せる(民法5条)。取り消された行為は初めから無効で、返還は現に利益を受けている限度(121条、121条の2第3項)。
  • 詐術(民法21条)は規約で要件を緩められない。生年月日の入力、年齢と同意の表明の記録で備える。法定代理人の同意と署名を取る仕組みを置く。
  • 確認は、登録時・出金時・追加の三段で設計し、取得する書類は利用目的の特定と公表、保管と消去、安全管理を一体で決める(個人情報保護法17条・21条・22条・23条)。
  • 反社排除は、表明保証・調査協力・無催告解除・売上金の保留を組み合わせ、判断基準と取得方法を内部手順に書く。外部機関への提供は、第三者提供か委託かで手続が変わる(27条)。

結論:登録の入口で「年齢」「本人」「反社会的勢力でないこと」を確かめる手順と、確かめられなかったときの措置を決める

利用者どうしが取引する場では、画面の向こうの相手が何歳の誰なのかを、運営者も利用者も直接は確かめられません。そのうえで、売買や依頼の契約が成立し、代金が動き、売上金が出金されます。入口で確かめる手順が薄いと、取引のあとに「未成年者だった」「他人になりすました登録だった」「関係してはならない相手だった」と判明し、取引の効力、代金の返還、売上金の扱いが一度に問題になります。

入口の確認は、厳しくするほどよいという性質のものでもありません。確認の項目が増えるほど、取得する個人情報も増え、保管と安全管理の負担が重くなり、利用者の離脱も増えます。何のために、どの段階で、どこまで確かめるのかを決めることが、設計の中心です。

  • 18歳未満の者との契約は、法定代理人の同意がなければ取り消せる(民法5条)。規約に「同意があったとみなす」と書いても、取消権は消えない。
  • 年齢を偽った場合の「詐術」(民法21条)は、規約で要件を緩めて書くことができない。年齢確認の手順と記録で備える。
  • 年齢・本人確認は、登録時の自己申告、出金時の本人確認、高額取引や特定の分類の追加確認、の三段で目的別に設計する。
  • 本人確認書類などの取得は、利用目的の特定と公表、保管と消去、安全管理を一体で決める(個人情報保護法17条・21条・22条・23条)。
  • 反社会的勢力の排除は、表明保証、調査への協力、解除、売上金の扱いを組み合わせる。判断基準と情報の取得方法も書いておく。

個人情報の取扱いの全体(プライバシーポリシーの書き方)は、別のガイドで扱います。このページでは、取引サービスの入口で使う年齢確認、本人確認、反社排除に絞ります。

未成年者の取消権が働く場面:購入、出品、出金、有料の機能

成年年齢は18歳です(民法4条)。未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意が必要で、同意を得ないでした行為は取り消すことができます(5条1項・2項)。ただし、単に権利を得、または義務を免れる行為は除かれます。法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内で、未成年者が自由に処分できるとされています(同条3項)。

取り消された行為は、初めから無効であったものとみなされます(民法121条)。無効な行為に基づいて給付を受けた者は、相手方を原状に復させる義務を負いますが、行為の時に制限行為能力者であった者は、その行為によって現に利益を受けている限度で返還すれば足ります(121条の2第3項)。この点が、未成年者と取引した相手の側から見ると、代金は取り消されると返さなければならないが、すでに使われた分は戻ってこないことがある、という形で現れます。取消権は、追認できる時から5年行使しないとき、または行為の時から20年を経過したときに消滅します(126条)。

取消権が働く場面と、運営者の備え

場面起きること運営者の備え
未成年者が購入した取消しによって、代金の返還と商品の返還が問題になる。出品者が商品の返還を求め、運営者に仲介を求める取消しがあったときの代金・商品・手数料の扱いを規約に書く。取引の流れで、商品の返還を促す手順を用意する
未成年者が出品した売主としての契約が取り消され、購入者が受け取った商品の返還を求められる出品時にも年齢の確認と、法定代理人の同意の表明を求める。購入者への案内を準備する
未成年者が売上金を出金した出金が取り消され、運営者の支払が問題になる出金時に追加の本人確認を求める。出金できる年齢を規約に書く
有料の機能を契約した継続的な課金の取消しや返金を求められる有料機能の申込み時に、年齢の確認と法定代理人の同意の表明を求める。取消しの受付窓口を設ける

実務でよく見られる書き方に、「未成年者は法定代理人の同意を得て利用する。同意を得ずに利用された場合も、当社は同意があったものとみなす」というものがあります。みなすと書く趣旨は理解できますが、法定代理人の同意があったかどうかは事実の問題で、運営者が規約の中で一方的に決められるものではありません。同意の有無が争いになったとき、規約のこの一文が運営者を守る力は限られます。同意を得た旨を利用者に表明させ、その表明の記録を残すことが、現実的な備えです。

「詐術」と「成年とみなす」条項:規約で要件を緩めて書けない

制限行為能力者が、行為能力者であることを信じさせるために詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができません(民法21条)。年齢を偽って登録した未成年者は、場合によっては取消権を失います。ここで運営者が注意したいのは、詐術に当たるかどうかが、利用者の言動や画面の表示に照らして個別に判断される点です。画面で年齢を入力させただけで、あるいは「18歳以上です」の欄にチェックを入れさせただけで、直ちに詐術に当たると決まるわけではありません。どのような表示で、どのような誤信が生じたのかが問われます。

規約に、「当社が成年と信じ、信ずるに足りる事由があった場合は、取り消せない」と書く例も見られます。この文は、民法21条の要件より緩く書かれており、条文より運営者に有利な内容を規約で作り出すものです。取消権は、未成年者を保護するために法律が与えた権利ですから、規約の定めで広く排除できるとは考えにくく、利用者が消費者の場合は消費者契約法10条の評価も受けます。規約に書くなら、民法21条の内容を確認的に書き、年齢確認の手順と記録の整備で実質的な備えにします。

書き方の例(一般的な例) 未成年者の利用に関する条項

年齢を偽った場合

よくある書き方未成年者が年齢を偽った場合、または当社が成年であると信じる事由があった場合は、取消しは認められない。
整えた書き方利用者が、行為能力者であることを信じさせるために詐術を用いたときは、民法21条により、その行為を取り消すことができないことがある。

理由取消しの可否は、法律の要件による。規約で要件を広げて書くと、その部分の効力を争われ、他の条項の信頼も下がる。

法定代理人の責任

よくある書き方未成年者の行為により当社に生じた損害は、未成年者と法定代理人が連帯して賠償する。
整えた書き方未成年者が利用するときは、法定代理人が本規約の内容を確認し、利用に同意することを条件とする。法定代理人は、同意にあたり、所定の同意書に署名または電磁的方法で同意する。

理由規約に同意していない法定代理人に、規約だけで義務を負わせることはできない。法定代理人の同意と署名を取る仕組みを置く。

年齢の表明

よくある書き方利用者は、成年であることを表明する。
整えた書き方利用者は、登録にあたり、生年月日を正確に入力し、18歳以上であるか、または法定代理人の同意を得ていることを表明する。当社は、登録後も、年齢の確認のため資料の提出を求めることがある。

理由生年月日の入力と、表明の記録を残すことで、年齢の確認の経過を説明できる。後日の追加確認の根拠にもなる。

年齢確認・本人確認の設計:段階を分け、取得する情報を絞る

本人確認や年齢確認は、一度に全部を行う必要はありません。取引の入口、金銭が動くとき、リスクの高い取引の三つに分けると、確認の負担を必要な場面に集中させられます。

確認の三つの段階

登録時の確認

生年月日の入力と、年齢・法定代理人の同意の表明

  • すべての利用者に求める軽い確認
  • 表明と記録が中心で、書類の提出は求めない
  • 未成年者の取消権の備えの出発点

出金時の確認

売上金を受け取るとき、氏名・住所・生年月日の確認

  • 金銭を受け取る側に絞った確認
  • 決済事業者や金融機関から求められる確認と重ねて設計する
  • 確認に応じないときの出金保留を規約に書く

追加の確認

高額の取引、特定の分類の商品・役務、不正の疑いがあるとき

  • 対象の条件を規約とガイドラインに書く
  • 通報や検知をきっかけにした確認は、手順を決めておく
  • 確認を求める理由を利用者に伝える

確認の際に取得する書類は、利用目的を特定し、公表または通知します(個人情報保護法17条1項、21条1項)。確認以外の目的に使うには、本人の同意が要ります(18条1項)。取得する書類には、確認に不要な項目(たとえば読み取る必要のない欄)が含まれることが多いため、取得する範囲を絞り、確認が済んだ後は、利用する必要がなくなった個人データを遅滞なく消去するよう努めます(22条)。保管する間は、漏えい、滅失、毀損を防ぐ措置を講じなければなりません(23条)。確認の書類を、運営者が自ら保管するのか、決済事業者などに委託して運営者は結果のみを受け取るのかで、運営者の安全管理の負担は大きく変わります。

銀行や資金移動業者などの「特定事業者」は、取引時確認を行う義務を負います(犯罪による収益の移転防止に関する法律2条2項、4条)。運営者がこれらの特定事業者に当たらない場合でも、決済を委ねる事業者から、出金を受ける利用者の本人確認への協力を求められることがあります。この場合に備えて、規約に、決済事業者が求める確認に利用者が協力する義務と、確認に応じないときは出金を保留できる旨を書いておきます。

また、見知らぬ異性との交際を希望する者の情報を公衆が閲覧できる状態に置き、希望する者どうしが連絡できるようにするサービスは、インターネット異性紹介事業に当たり得ます。この事業を行おうとする者は、公安委員会への届出が必要で(インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律7条1項)、利用者が児童(18歳に満たない者)でないことの確認も求められます(同法11条)。取引のサービスがこの事業に当たるかどうかは、条文と警察庁の資料で確認が必要です。

年齢・本人確認の設計の見直し

  • 年齢確認と本人確認は、目的を分けて設計している。登録時、出金時、追加の確認で、取得する情報を絞っている。
  • 生年月日の入力と、年齢・法定代理人の同意に関する表明を、記録として残している。
  • 本人確認書類は、利用目的を公表し、確認後の保管期間と消去の手順を決めている。
  • 確認に応じないとき、確認の結果が合わないときの措置(登録の拒否、出金の保留、利用の停止)を、規約に具体的に書いている。
  • 決済事業者が求める確認への協力と、確認結果の受け取り方を、契約と規約の両方で整理している。

反社会的勢力の排除:表明保証・調査・解除・売上金の扱い

反社会的勢力の排除条項は、多くの規約や契約書に置かれています。形式的には整っていても、運用の面で手薄な例が多い条項です。典型的な不備は、表明保証と解除は書いてあるのに、調べる方法、判断の基準、判明したときの取引と売上金の扱いが書かれていないことです。

条文例反社会的勢力の排除に関する定め

  1. 利用者は、自己およびその役員、実質的支配者その他の関係者が、暴力団、暴力団員、暴力団関係企業、総会屋その他これらに準ずる者(以下「反社会的勢力」という。)に該当しないこと、および将来にわたって該当しないことを表明し、保証する。
  2. 利用者は、自ら、または第三者を利用して、暴力的な要求行為、脅迫的な言動、偽計または威力を用いた業務の妨害その他これらに準ずる行為を行わないことを保証する。
  3. 当社は、利用者が前二項に違反するおそれがあると合理的に判断したときは、利用者に対し、本人確認書類その他の資料の提出を求めることができ、利用者は、これに協力する。
  4. 利用者が第1項または第2項に違反した場合、またはこれらの違反が疑われる場合に前項の協力を拒んだ場合は、当社は、催告をせずに、利用の停止または契約の解除をすることができる。
  5. 前項の措置により利用者に損害が生じても、当社は責任を負わない。ただし、当社の故意または過失による場合は、この限りでない。
  6. 当社は、第4項の措置をとった場合、売上金の支払を停止し、法令に従って必要な手続をとることができる。

書き方の例(一般的な例)です。反社会的勢力の範囲の書き方、調査の方法、売上金の扱いは、サービスの規模と決済の仕組みに合わせて決めます。

解除については、法定の解除(民法541条、542条)のほかに、規約で解除の事由と手続を定める運用が一般的です。解除権の行使は、相手方に対する意思表示によって行い、撤回はできません(540条)。反社会的勢力に関する条項では、催告をせずに解除できる旨を書いておくのが通常です。

実務で意見が分かれるのは、反社会的勢力と判明したときの取引と売上金の扱いです。売上金の支払の停止や、取引を無効にする旨を規約に書く例がありますが、すでに完了した取引の購入者や出品者に影響が及ぶこと、売上金を運営者が没収する形になれば、その根拠と手続が問われること、利用者が消費者の場合に消費者契約法10条の評価があり得ることを考える必要があります。支払の停止や保留にとどめ、その後の扱いは、法令に従い、関係機関の指示に従うという書き方にすると、運営者が単独で没収を決める構造を避けられます。

反社会的勢力かどうかの判断基準や、情報の取得方法が書かれていない条項は、実務では運用しにくいものです。判断の根拠とする情報の種類(公表されている情報、決済事業者や関係機関から得る情報など)、確認の頻度(登録時のみか、定期的に行うか)、判断する担当を、内部の手順に書いておきます。なお、都道府県ごとの暴力団排除条例などで、事業者に取引からの排除への取組みが求められる場合があります。条例の内容は地域で異なるため、条例の原文で確認が必要です。

与信調査・外部機関の利用:同意と委託の整理

不正利用の防止や与信のために、決済事業者や外部の機関に利用者の情報を渡したり、外部の機関から情報を受け取ったりするサービスがあります。この場合、個人データの外部への提供が、第三者提供に当たるのか、委託に伴う提供に当たるのかで、必要な手続が変わります。

個人情報取扱事業者は、法令に基づく場合などを除き、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはなりません(個人情報保護法27条1項)。ただし、利用目的の達成に必要な範囲内で、個人データの取扱いの全部または一部を委託することに伴って提供される場合は、提供を受ける者は第三者に当たりません(同条5項1号)。この場合は、委託先の監督が求められます(25条)。外国にある第三者に提供する場合は、別の定めがあります(28条)。外部の機関の所在地や、サービスの構成によっては、この点の確認が必要です。

また、取得する情報の中に、病歴や犯罪の経歴などの要配慮個人情報が含まれる場合は、取得するときにあらかじめ本人の同意が要ります(20条2項)。信用に関する情報の収集や照会を、利用者の同意でどこまで行えるのか、規約の同意だけで足りるのかは、情報の種類と取得の方法で変わります。

書き方の例(一般的な例) 外部機関の利用と同意の書き方

同意の内容

よくある書き方当社は、必要に応じて、利用者の信用情報を外部機関に照会することがあり、利用者はこれに同意する。
整えた書き方当社は、不正利用の防止および取引の安全の確認のため、次の外部機関に、次の項目を提供し、または照会することがある。提供先:決済事業者、不正検知のための事業者。項目:氏名、生年月日、取引の内容。利用者がこれに同意しない場合は、当社は、一部の機能の利用を制限することがある。

理由目的、提供先の種類、提供する項目、同意しない場合の取扱いが分かる書き方にする。包括的な同意は、同意の有効性を争われやすい。

結果の利用

よくある書き方照会の結果は、当社の判断で自由に利用する。
整えた書き方照会の結果は、前項の目的の範囲でのみ利用し、利用者の登録の可否、出金の保留その他の措置の判断に用いる。照会の結果に基づく措置について、利用者は、当社に説明を求めることができる。

理由目的外の利用を避けるとともに、措置の説明を求める窓口を置くことで、不服の受け皿ができる。

起きがちなこと

年齢確認・本人確認・反社排除で起きがちなこと

  • 「未成年者の利用には同意があったとみなす」と書いたことで、取消しの場面でも運営者を守れると考えていたが、取消権自体は残る。
  • 規約に民法21条の要件を緩めた「成年とみなす」条項を置き、取消しを巡る争いで、条項の効力そのものが争点になる。
  • 本人確認書類を大量に取得したが、利用目的の公表、保管期間、消去の手順が決まっておらず、保管の負担と漏えいのリスクだけが増える。
  • 決済事業者から本人確認への協力を求められたが、規約に協力義務と出金の保留の根拠がなく、利用者との間で対応に迷う。
  • 反社会的勢力の排除条項はあるが、判断基準と調査の手順がなく、疑いが出たときの対応が担当者任せになる。
  • 反社会的勢力と判明したときに、売上金を没収する運用をとり、利用者から返還を求められる。
  • 外部の機関への情報提供について、包括的な同意しか取っておらず、提供の範囲や外国への提供の整理が追いつかない。

取引の途中で問題が出たとき、運営者がどこまで介入し、売上金や出品の停止をどう扱うかは、取引トラブルになったときのページで整理しています。出金時の確認の背景にある、代金の預かり方の線引きは代金を運営者が預かる設計のページで、出品者の区分の確認は出品者の区分と表示欄の設計のページで扱っています。購入者への同意の取り方は購入者規約の作り方のページを参照してください。

よくあるご質問

18歳未満の登録を規約で禁止すれば、取消権の問題はなくなりますか。

なくなりません。禁止していても、実際に18歳未満の者が登録し、取引した場合には、法定代理人の同意がなければ取り消せる(民法5条)という扱いは変わりません。禁止の規定は、運営者の方針を示す意味はありますが、取消権を消すものではないため、年齢の確認の手順と、取消しがあったときの代金・商品・手数料の扱いを併せて決めておきます。

規約に「成年とみなす」と書いてもよいですか。

書くことは可能ですが、その効力に頼るのは危うい書き方です。取消しができなくなる場合は、民法21条の詐術があったときなど、法律の要件による場合で、規約で要件を広げることはできません。利用者が消費者の場合は、消費者契約法10条の評価も問題になります。規約には民法21条の内容を確認的に書き、年齢確認の記録で備えるほうが、説明がつきます。

本人確認書類は、運営者が保管してよいですか。

利用目的を特定して公表または通知し、その範囲内で取り扱うことが前提です(個人情報保護法17条、18条、21条)。保管するなら、安全管理の措置が必要で(23条)、利用する必要がなくなったときは遅滞なく消去するよう努めます(22条)。決済事業者などに確認を委ねて、運営者は結果のみを受け取る設計にすると、運営者の保管の負担は軽くなります。

反社会的勢力と判明したとき、売上金は支払わなくてよいですか。

規約に支払の停止や解除の定めがあれば、停止や保留はできますが、没収まで認められるかは別の問題です。すでに完了した取引への影響、没収の根拠と手続、利用者が消費者の場合の消費者契約法10条の評価を考える必要があります。支払の停止や保留にとどめ、その後の扱いは法令と関係機関の指示に従うという書き方が、運営者が単独で没収を決める構造を避けやすい形です。

外部の機関に利用者の情報を渡すとき、同意は必要ですか。

渡し方によります。第三者への提供には本人の同意が要るのが原則ですが(個人情報保護法27条1項)、利用目的の達成に必要な範囲での委託に伴う提供は、提供を受ける者が第三者に当たりません(同条5項1号)。委託の場合は委託先の監督が必要で(25条)、外国にある第三者への提供には別の定めがあります(28条)。サービスの構成に合わせて確認が必要です。

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